マッチングシステムとは、需要のあるユーザーと、そのニーズに応えられるユーザーとを管理してマッチングさせるシステムのことです。
つまりマッチングシステムはユーザーとユーザーをつなぐ「場」を提供しているシステムともいえます。
一般的には従量課金制の月額課金タイプとマッチングが成立した時に費用請求する成約課金タイプがあります。
この記事ではマッチングシステムの種類や例、導入のメリットや外注先の選び方についてご説明します。
この記事を読むことで、マッチングシステムの構築についての概要が理解できるようになります。
是非ご一読ください。
マッチングシステムは大きく分けて次の4種類があります。
順にご説明します。
個人消費者同士をマッチングさせるシステムです。
「C」は「Consumer(消費者)」の意味です。
個人間取引が中心となるので、スマートフォンで使えるアプリありきとなります。
フリーマーケットやオークション(メルカリ、ヤフーオークションなど)、出会い(pairsなど)、スキル(キッズラインなど)、駐車場(akippaなど)のサイトがこれにあたります。
企業と個人消費者とをマッチングさせるシステムです。
「B」は「Busines(企業)」の意味です。
これにはショッピングサイト(食べログ、suumoなど)や求人サイト(indeedなど)が挙げられます。
企業が情報を掲載し、個人消費者が企業を探す形になるので、検索機能をいかに充実させられるかがポイントになります。
個人消費者と企業とをマッチングさせるシステムです。
CtoBマッチングシステムは「BtoC」とは異なり、個人消費者側がサービスを提供し、企業が購入する形になっているのが特徴です。
写真素材提供のPixta、サービス提供者と企業とのマッチングサービスであるランサーズやクラウドワークスがこれにあたります。
企業と企業のニーズをマッチングさせるシステムです。
仕事を請け負う側と仕事を依頼する側とのニーズをマッチングさせるシステムですが、市場規模はそれほど大きくはありません。
薄利多売になりがちなCtoCやBtoCとは対照的に、BtoBは高付加価値のビジネスモデルが採用されていることが多いです。
マッチングシステムを構築するにあたっては、そのシステムに必要な機能は何かを検討することが大切です。
そしてその内容に応えてくれる外注先を選ぶことも大切になってきます。
マッチングシステムに必要な機能と外注先の選び方についてお伝えします。
マッチングシステムに必要な機能として、ユーザー側からの基本的な機能と運営側からみた基本的な機能があります。
代表的な機能を以下にまとめましたので参考にしてください。
なお、マッチングサイトの場合には個人情報を取り扱うためSSLの契約は必須になります。
<ユーザー側からの基本的な機能>
新規登録機能
ログイン機能
会員情報編集機能
検索・絞込み機能
案件登録機能
契約申請機能
SNS連携機能
決済機能
クチコミ申請機能
メッセージ送受信機能
退会処理機能
<運営側からの基本的な機能>
発注案件管理機能
発注者管理機能
受注者管理機能
コンテンツ管理機能
メルマガ配信機能
請求管理機能
決済機能
適切な外注先を選ぶ時に最も重要なポイントは、その会社にマッチングシステムの開発実績があるのかという点です。
マッチングシステムに関する知識やノウハウがあれば、どんな機能が必要で、どんな機能があれば便利なのか、どのように設計していくのがいいかなど、求めているシステムと目的を理解した上でシステム構築を進めてもらえるはずです。
その会社が過去にマッチングシステムを開発した実績を持っていれば、既存のシステムやプログラムを参考にしながら開発するので大幅な工数削減につながり、またコスト削減も実現できる可能性があります。
場合によっては運用後の集客方法についても相談できるかもしれません。
マッチングシステムの品質をあげるためにも開発実績の豊富な会社に依頼することが大切なポイントになります。
マッチングシステム導入にあたっては、主に3つのメリットがあると考えられます。
1つ目は、需要と共有を効率的にマッチングさせられる点があります。
たとえばオンラインショッピングなどでは、リアルタイムなマッチングで必要な商品を見つけ出そうとする顧客と販売者をリアルタイムでマッチングさせることにより、顧客側は即時にニーズを満たすことができ、販売者は需要に合わせた供給と在庫管理を実現できます。
2つ目は、マッチングシステム利用による時間とコストの両方を節約できることです。
顧客にとっては最速でほしい商品を見つけることができ、実際に店まで行って店内をうろうろしながらほしい商品を探すという時間と手間を削減できます。
一方、販売者側では流通経路の短縮や、自動化された販売経路を活用することで、よりよい商品をより安価に顧客に提供することができ、他社との競争力を高めることができるというわけです。
3つ目には、マッチングシステムにより顧客への能動的アプローチが可能になり、顧客満足度を高められる点があげられます。
顧客はよりパーソナライズされた商品がシステム側から提示されることにより、自身にとって最適と感じられる商品を見つけやすくなります。
マッチングシステムのレコメンド機能による顧客の満足度を高められるひとつの事例といえるでしょう。
マッチングシステム導入にあたってはどのような開発手法で導入していくのか検討していく必要があります。
注意点も併せて説明します。
マッチングサイトの構築方法は、大きく分けてスクラッチ開発とパッケージ開発の2種類があります。
パッケージ開発は、既存プラットフォームを利用する構築方法です。WordPressやOsclassが代表格といえます。
プラットフォームを構築する必要がないため、価格が抑えられるのが最大のメリットといえます。
一方、既存のプラットフォームを利用するため、既存の機能にサイトを合わせていかなければならないこと、ライセンス料がかかることがデメリットといえます。
スクラッチ開発は、ゼロからマッチングサイトを構築する方法です。
完全オリジナルのシステムが構築できるので、自社にとってベストなシステムが構築できるのが最大のメリットです。
しかし、完全オリジナルであることから、システム構築に時間とコストがかかるのがデメリットでしょう。
マッチングシステム利用による注意点がありますので、3つご紹介しましょう。
1つ目は、マッチングシステムの運用に専門知識とスキルが求められるがゆえに、それを扱うスタッフ達にデータ分析やマーケティングの知識、システム運用や改善に関する知識とスキルを身につけてもらえるよう、適切なトレーニングや教育を受けさせる必要がある点です。
2つ目は、当然のことですがマッチングシステムの構築と運営にはそれ相応の費用がかかるという点です。
適切なハードウェアやソフトウェアの導入、データの収集・管理・分析のための人員やインフラの確保などが必要となります。
また、システムの保守・アップデートやマーケティング活動にも費用がかかってくるので、予算配分を計画的に行っておく必要があります。
3つ目に、マッチングの精度には限定性があるという点があります。
マッチングシステムは過去のデータやアルゴリズムに基づいてマッチングを行っていきますが、精度の向上には継続的な改善とフィードバックの収集が必要です。
計画的なシステム保守や改善を検討するのを忘れずにいてください。
この記事ではマッチングシステム構築についてのご説明をしました。
マッチングシステムの種類や例、マッチングシステムに必要となる機能、外注先の選び方、導入方法や注意点についても解説しました。
自社に最適なマッチングシステムを構築するには、必要な機能を絞りこんでスタートしつつ、将来の成長を見込んで、ゆとりのあるサイト構築を計画することが大切です。
顧客に合ったマッチングシステムを構築することで、あなたの会社がさらに高い利益を生み出し、企業として発展していくことをお祈りしています。